default

感覚を遊ぶ

感覚を遊ぶ

昨夜は遅くまで呑んでしまい、帰宅した頃には空が薄明るくなっていました。

打ち合わせの帰りに神戸に立寄り、知人と談笑した後、電車で帰路につきます。

ところが何を思ったのか、またしても途中下車し、今度は別の知人に「何してる?」と連絡しました。

時間はもう0時近くになっており、もしかすると休んでいるかもしれない。

すぐに返信はなく、時間も時間なのできっと休んでいるんだろうと思った時に返信がありました。

どうやら仕事が終わった後で店を片付けて、そのままウトウトしていたそうです。

この人は、最近仲良くさせていただいているケーキ店のオーナー。

スタッフが帰った後、店のシャッターを閉めて店内で休んでいたとの事。

女傑が多い私の女友達の中で、この人はどこかアンニュイでふんわりとした雰囲気を漂わせており、ガハハ!と酒を煽りながら下ネタを連発される事もなく、そこが安心感を覚えます。

ケーキ店なので、当然食べるものといえば甘いものしかない。

時間的にもお腹が空いているだろうとコンビニに立寄り、お酒と食べ物を少々。

ぷらぷらと歩いてお店の前に着くと、半分降りたシャッターの隙間から店内の淡い光が見えました。

シャッターをくぐり、鍵のかかっていない引き戸を開けると、オーナーと共に静かなジャズのBGMが迎えてくれます。

買ってきた差し入れは正解だったようで、やはり何も食べていなかったとのお話。

「嬉しい」と一言。

要領よく食事の準備を整えた彼女は食事を楽しみながら、そして私はその邪魔をしないように、音楽の事、仕事の事、いろんな話を少しずつ。

それにしても、ここにいると時間が経つのが早く感じます。

ビロードのような、薄いベールを纏ったニュアンスのゆっくりとした口調はとても心地がよく、会話の内容もそうですが、それだけでない全体の空気がどこか時間を止めてしまうような錯覚を起こすのでしょう。

気がつけば、何時間も居座ってしまいました。

自身の感覚を刺激してくれる人というのは周りにもいるのですが、こういう雰囲気を持った人というのが私の周りにはいない。

互いが持つ、全く違った空気を楽しみながらもそれが違和感なく溶け込んでいる。

思えば、最近こういう事を感じるのを忘れていたような気がします。

感覚的な遊びなのかもしれませんが、感性を高めるのにはとても大切な事。

また時々は差し入れを持って、あの心地よい時間を堪能したいものです。

感覚を遊ぶ