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選択肢を広げる

選択肢を広げる

あまり家庭の話はしないのですが、私には今年9歳になる娘がいます。

そもそも私が結婚している事を知らない方も多い。

隠している訳ではありません。ただ言わないのです。

その娘が、私に似たのか芸事に興味を持ち、将来は舞台人を目指したい、とハードなレッスンを週に3?4回、時には朝から夜遅くまで通っています。

よく続くなぁ・・と感心しながら、全力で応援する傍らで、最近ではもう少し違う角度からも考えてみようと、奥さんと時間があればあれこれと会話しています。

高校を卒業した後は、フリーターか音楽の専門学校に通い、将来は音楽の道を志したかったが、親の大反対に合ったので結局普通の4年生大学を卒業した私。

妻はというと、大学に行きたいと言ったが父親に反対され、頼むから短大くらいは行かせてくれと言ったにもかかわらず「必要ない」の一言で終わり、結局は高校を卒業してすぐに就職したそうです。

行きたくもない大学に、親の懇願でしぶしぶ行く事になった私と、大学に行きたかったのに親の反対で行けなかった妻。

この二人が年齢を重ね、社会を経験した結果、どういう結論になったかというと、私は大学に行かせてもらえた事を感謝しており、妻はあの時反対した父親を今でも恨めしいと感じている。

大学を卒業したから偉い訳ではありません。在学中はほとんど学校に行かず、結局音楽をして友達と遊んでいただけでしたから。

では、私は何を感謝し、妻は何を恨めしいと思っているのかというと、それは選択肢の広さの違い。

娘が夢に見ている舞台人に進めるのもいいかもしれません。夢を食って生きていけるなら、経済的に恵まれるかどうかは別として、それはそれで幸せでしょう。

しかし、その道へと進んだ後の選択肢はさほど広いとは思えない。

どうしても好きであれば何かしらのかたちで舞台に関わる事は、何もそれを生業にしなくても出来る事なのです。

なら、できる限りの学歴は親の責任と判断で・・・となるのは自然な事なのかもしれません。

学歴重視の社会に、若い頃は正面から反発してきましたが、それも今は昔。

行き当たりばったりではなく、ブレない方向性を持ち、子供の進む道をそれとなく指し示して行く事が私たち親の役割。

若い可能性を無限に広げるためにできる事は、親である自分たちのあらゆる経験や感性をすべて引っ張りだしてのクリエイティブな作業が必要です。

今の日本は決して明るい未来を想像できる状況でないだけに、余計にそう感じてなりません。

私も随分と丸くなったものです。

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